「プレカット」とは、
「プレ(pre)=あらかじめ」
と
「カット(cut)=刻む」
を併せた造語で、建築に使う木材を、
コンピュータで設計(CAD=computer-aided design)
したデータに基づき、
連動した加工装置で
自動加工(CAM=computer-aided manufacturing)
するシステムです。
スカイでは、
特に以下の4つのプレカットを主力として
サービスの提供を行っております。
スカイは非住宅分野の木造建築物の促進に取り組んでいます。
2010年に施行された「公共建築物等における木材利用の促進に関する法律」により、
学校、保育園、公民館等の公共施設、店舗や倉庫等の民間施設における中大規模建築物の木質化が推進されています。
スカイでは、木材のさらなる有効活用の為、CLTパネル・トラス・大断面の梁を使用した設計・加工・施工を通じて
非住宅分野の木造建築物の普及に力を注いでいます。
木造トラスの特長
木造トラスとは、木部材同士を三角形につなぎ合わせ大スパン空間を実現する構造形式です。
三角形は四角形よりも強い構造です。
四角形に力を作用させると力を受けて曲がってしまいますが、三角形は力に対して縮んだり伸びたりする為、
曲げモーメントが作用せず部材を小さくすることができます。
一般流通しているサイズや長さの木材を使用し、木造のコストで鉄骨造のような柱のない大空間の建築物を可能にします。
主に公共施設や事務所などの中大規模建築物に利用されています。
大断面部材加工
一般的な機械加工のサイズは[幅150㎜ × 梁成450㎜ ×長さ6000㎜]程度が限界です。
このサイズを超える材の加工は、社内大工が手加工をしていましたが、大断面特殊加工機導入後は、高難度に対応可能なCADオペレーターの育成と、CAD・CAMの開発に取り組み、機械加工を実現することができました。
機械加工がもたらすメリット
- 納期短縮
建物が大きければ大きい程、納期短縮のメリットを実感できます。
- 加工精度の安定
機械加工だからできる加工精度の安定を実現し、それにより工程通りの施工と工期短縮に寄与します。
- 施工現場の省力化をサポート
現場加工を減らし、現場や近隣への安全性の確保のため、可能な限りプレカットして現場にお届けします。プレカット工場ならではの視点で、建物のサイズや施工順序を考慮しCAD入力上で梱包の区分けを行います。
また、熟練した自社ドライバーによるきめ細かな配送と、自社大工等の施工スタッフを派遣し施工もトータルサポートいたします。
スカイは、技術・価格・納期と向き合い、CLT加工の安定供給に努めます。
CLT(直交集成材):クロス・ラミネイティッド・ティンバー
ひき板(ラミナ)を並べた層を板の繊維方向が層ごとに直交するように重ねて接着した大判の厚板パネルです。
CLTは1995年代頃からオーストリアを中心に発展してきた新しい木質構造材料で、
大型建築物の木造化を可能にする新たな建築材料として注目されています。
木造準耐火建築物は、燃えしろ計算をすることにより、CLTパネルを構造材としてだけではなく、化粧材としてそのまま現し使いする事ができます。
CLTの特長
- 高い断熱性:木材の断熱性能はコンクリートの10倍、鉄の400倍以上。
- 耐火性:木材は一度火がついても炭化層が形成され、内部まで燃えて行きません。
- 耐震性能:面で支える構造体の為、耐震性能が高く、5階建ての振動台実験でも大きな損傷はありませんでした。
- 高い寸法安定性:材料を直交積層することで互いの層が変形を抑え合い、通常の木材よりも寸法変化が少なくなります。
- 調湿、殺菌効果:室外湿度に関係なく湿度がほぼ一定で快適さを感じます。
CLTの使い方
- 建築主要構造材として使用(CLTパネル工法)
- 建築材料の一部として部分的な利用(他工法とのハイブリット)
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CLTパネルを床版、耐力壁、屋根版として利用(軸組工法+CLT、鉄骨造+CLT、RC造+CLT)
2013年 直交集成材の日本農林規格(JAS)制定
2016年 3月、CLTに関する建築基準法に基づく告示を公布。4月、施行
- ①JASによるCLTの強度に関する規格の制定
- ②準耐火構造物へ利用可能(燃えしろ設計にて木材の現しも可能)
- ③大臣認定ではなく、構造計算に関する告示で、建築確認により建築が可能
CLTをご利用の際、スカイで対応できること
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幅広いサイズのCLTパネル加工に対応
(2機のCLT及び大断面加工機により、大判サイズ(幅300㎜×高3,000㎜×長さ14,000㎜)の加工が対応可能になりました。また、中判サイズの加工については、最大で50%の加工時間短縮を実現しました(当社比))
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施工サポート
(プレカット工場ならではの視点で、建物のサイズや施工順序を考慮し、CAD入力上で梱包の区分けを行います。また、熟練した自社ドライバーによるきめ細やかな配送と、自社大工等の施工スタッフを派遣し、施工もトータルサポートします)
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養生塗装
(水・汚れ対策として、水性バトン等を塗布して出荷します)
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金物取付
(建て方時、スムーズに組立作業が行えるよう、金物を取り付けた状態で出荷します)
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吊上げ金物手配
(床板を吊り上げるために必要な金物を手配し、金物を取り付けた状態で出荷します)
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構造計算
(スカイ連携の構造計算事務所にて、ルート1からルート3の構造計算に対応します。CLTのスタート時からご相談下さい)
スカイでは各メーカーの金物工法に対応しています
金物工法(ピン工法)とは、従来の木造軸組工法の接合部に使用していた、仕口や羽子板金物に代わり、梁受け金物やホゾパイプで接合する工法です。
金物工法の特長は、仕口部分の断面欠損の減少や、現場での金物取付け軽減による施工品質安定と工期短縮が挙げられます。
住宅に限らず、商業施設や公共施設等の中大規模建築物やラーメンフレームやトラスを使用した建物にも対応できる体制を整えています。
スカイ金物工法対応ラインアップ
ストローグ ※ストローグは株式会社ストローグの商標です。
Tec-One
日本古来より受け継がれてきた「技」を未来へ伝承し、
時代にあった商品の開発と提供をすることがスカイの使命です。
在来工法とは、土台・柱・梁・母屋等の軸組と、火打ちや筋違(すじかい)等の斜めの部材で揺れから守る日本の伝統的な工法です。
一昔前は、大工さんが全ての接合部分の加工を手作業で行っていましたが、急速な大工職人の減少により、プレカット(機械化)が進みました。プレカットの導入により、現場で出ていたゴミ(木くずや端材)は再生利用が可能になりました。
また、人間の手では30日程かかっていた加工が、2~3時間で出来るようになり、工期短縮を実現しました。
在来工法はスカイの原点です。
特殊加工例
匠の技